片側専属 FA とは、売り手または買い手の いずれか一方のみ と契約を結び、その依頼者の利益最大化を目的に業務を行う形態の M&A アドバイザーです。欧米の大型 M&A ではこちらが主流で、国内でも中堅・中小企業を対象にした採用が増えています。
構造上の特徴
- 利益相反なし: 報酬を受け取る相手が一方のみ
- 完全に依頼者側: 価格交渉・条件交渉で依頼者側に立ち切れる
- 情報管理: 相手方との情報共有を依頼者の意向に沿って制御できる
どのような場面で有効か
- 譲渡価格を最大化したい場合: 売り手側 FA として交渉を主導
- 戦略的な買収を進めたい場合: 買い手側 FA としてターゲットを選定・アプローチ
- 複雑な論点がある場合: 表明保証、税務、労務などの専門論点を依頼者のために整理
実務上のポイント
片側専属 FA のコストは仲介型と同等か、やや高くなることもあります。ただし、譲渡価格や契約条件が数パーセント改善するだけで、コスト以上のリターンが得られるケースが大半です。経営者の「譲れない一線」がある場合には、片側専属 FA の活用が有効な選択肢となります。