親族内承継とは、現経営者の子息・子女・配偶者・兄弟姉妹など 親族 に経営権と株式を承継する形態です。日本で最も伝統的な承継パターンで、いまも一定割合を占めます。
メリット
- 理念の継承がしやすい: 創業家の文化・価値観を次世代に伝えやすい
- 取引先・従業員の納得感: 「血のつながり」が安心感を生む
- 長期視点の経営: 短期利益より長期の企業価値重視が可能
- 税制優遇: 事業承継税制の活用により、相続税・贈与税の納税猶予が可能
デメリット
- 後継者の適性: 親族に経営能力がない場合のリスク
- 株式分散: 複数相続人による株式の分散リスク
- 家族内対立: 承継をめぐる親族間トラブル
- 個人保証: 後継者が経営者保証を引き継ぐ負担
実務上のポイント
親族内承継では「後継者の育成期間」を確保することが最も重要です。経営者の健康が前提となる計画は脆弱で、最低でも 5 〜 10 年の準備期間を持って進めるのが理想です。並行して、株式の集約(議決権の 2/3 以上の確保)と、事業承継税制の適用要件を満たすステップを進めます。