ROE(Return on Equity、自己資本利益率)は、自己資本に対する当期純利益の割合を示す指標です。株主から預かった資本をどれだけ効率的に利益に変換できているかを測る、株主視点のパフォーマンス指標です。
計算式
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100%
水準感
- 日本企業平均: 8 〜 9% 程度
- グローバル投資家の期待水準: 10% 以上
- 上場企業の KPI 基準: 15% 以上を目標とする企業が多い
ROE の分解(デュポン分解)
ROE は 3 つの要素に分解できます。
ROE = 売上高純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ
- 売上高純利益率: 収益性
- 総資産回転率: 効率性
- 財務レバレッジ: 資本構成(負債活用度)
この分解により「どこを改善すれば ROE が上がるか」が見えます。
実務上のポイント
ROE は万能指標ではありません。財務レバレッジを上げれば ROE は上昇しますが、同時に財務リスクも高まります。過度な ROE 追求は短期主義につながるため、WACC を上回る水準(= 資本コストを超える価値創造)を目安に、バランスの取れた目標設定が必要です。